これは「安倍は嘘つきだ」と閣議決定したようなものでしょ


  平成29年04月19日の衆 衆議院法務委員会で山尾志桜里議員の質問に安倍が答えるわけだが、これがまたグジャグジャ。
脳みそが蒸発しているんじゃないだろか?

ところがこれを誤魔化すための閣議決定がなされて・・・・


山尾委員 総理、言い繕いにもならない言いわけを弄するのはやめていただきたいと思います。
 今総理は、今回は明示的にしたとおっしゃいました。そうであれば、前のときは明示的になっていなかったので、ぱらぱら集まっても罪になるというふうな誤解を生じる、不安を生じる、そういうことがあるから今回変えたんだ、こういう答弁になるはずですね。
 私も何度も議事録を読みましたよ。まさに総理は、「ぱらぱら集まって今度やってやろうぜという話をしただけでこれはもう罪になるわけであります」と言い切っているんですね。余りにも言い繕いが過ぎると思いますよ。
 もう一つ、ぱらぱら発言に続いて、そもそも発言というのがございます。
 平成二十九年一月二十六日、私との同じ予算委員会でのやりとりです。「かつての共謀罪は、いわば、共謀して何人かが集まって合意に至ったらそこで共謀罪になるわけであります。今回のものは、そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。これが全然違うんです。」こういうふうにおっしゃっていました。「そもそも、犯罪を犯すことを目的としている集団でなければなりません。」こういうふうに言っていたんですね。
 その三週間後、予算委員会で私と何回もやりとりしていただきましたので、また私とやらせていただきました。そのとき変わりましたね。オウム真理教を例に出して、「当初はこれは宗教法人として認められた団体でありましたが、まさに犯罪集団として一変したわけであります。」「一変したものである以上それは対象となる、」こういうふうにおっしゃいました。
 そもそも発言を前提とすれば、オウム真理教はそもそもは宗教法人でありますから対象外ですね。でも、一変したら対象になるとおっしゃっています。どちらが正しいんですか。


これに対する安倍の答えが酷い


安倍内閣総理大臣 そもそも、そもそもという言葉の意味について、山尾委員は、初めからという理解しかない、こう思っておられるかもしれませんが、そもそもという意味には、これは調べてみますと……(山尾委員「調べたんですね」と呼ぶ)辞書で調べてみますと、辞書で念のために調べてみたんですね。念のために調べてみたわけでありますが、これは基本的にという意味もあるということもぜひ知っておいていただきたい。
 そもそもという意味においては、私ももちろん、それは最初からという意味もあれば基本的にと、これは多くの方々はもう既に御承知のとおりだと思いますが、山尾委員はもしかしたらそれを御存じなかったかもしれませんが、これはまさに基本的にということであります。
 つまり、基本的に犯罪を目的とする集団であるかないかがまさに対象となるかならないかの違いであって、これは当たり前のことでありまして、つまりそういう、先ほど宮崎委員からオウム真理教の例が挙げられたわけであります。これは当初は宗教法人として東京都から認められたわけであります。その段階においてはまさに宗教法人としてこれは資格を備えている、こう認定をされたわけでございますが、しかし、それが途中から、ある段階において一変をしたのは事実、結果を見ればこれは明らかでございまして、つまり、最初からそうでなければ捜査の対象にならないという考え方そのものが大きな間違いであり、いわば基本的に変わったかどうかということにおいて私はそもそもという表現を使わせていただいた次第でございます。

ところが、この「そもそも」には「基本的に」などという意味は辞書にはない事は様々な新聞に指摘されている。

毎日新聞2017年4月30日
(略)  これに対し、冒頭に紹介した答弁が飛び出した。動画で確認したところ、首相は「辞書で念のために調べてみたんでありますが」などと、自信たっぷりに辞書という言葉を3度繰り返した。

 普段から辞書と付き合う校閲記者の私は30種類以上の辞書に当たったが、「基本的に」とするものは見当たらなかった。「新明解国語辞典」などを担当する三省堂の吉村三恵子さんも「そんな意味はないと思う」と首をひねる。

 ちなみに「そもそも」の意味は、(1)説き起こす時に使う語(2)元来、最初から、物事の初め・起こり(岩波国語辞典7新版)。(1)の用法もあり、(2)の「最初から」と読み替える山尾氏の指摘は揚げ足取りの印象も受ける。とはいえ「基本的に、という意味もある」とする首相答弁は解せない。本当に辞書を引いたのか。「基本的に」を「そもそも」の類語とするものを見たのかもしれないが、類語は「意味」ではない。  (略)
イメージ 1

山尾志桜里議員も東大法学部を出て、こんなバカの相手をしなきゃならんとは、可哀そうである。

こうして引き起こされたのが、この珍騒動だ。


2017年5月26日  中日新聞
首相自ら辞書引かず 「そもそも」答弁で政府
 政府は26日の閣議で、「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の国会答弁で安倍晋三首相が引用した「そもそも」の語意について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定した。首相が「辞書で調べたら『基本的に』という意味もある」と答弁して反論した経緯がある。

 民進党初鹿明博衆院議員の質問主意書に答えた。

(共同)

なんと安倍政権は、そもそも」の語意について「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」とする答弁書を決定した」・・・という。

こんなことを閣議決定すること自体がばかげているが、閣議決定した「首相が自ら辞書を引いて意味を調べたものではない」というのが事実だとすれば、「そもそもという意味には、これは調べてみますと……辞書で調べてみますと、辞書で念のために調べてみたんですね。念のために調べてみたわけでありますが」と述べていたのが全て嘘だったということになってしまう。調べていないくせに「調べた」「調べた」と言いつのったのである。つまり安倍の答弁が嘘だと政府は自ら認めてしまったということなのだ。



さて、これについてネットの声を聞いてみようか?

「これは調べてみますと、辞書で調べてみますと、辞書で念のため調べてみたんですね、念のため辞書で調べてみたわけでありますが」に対する「首相は辞書をひいてない」の閣議決定、もう支離滅裂すぎて理解不能。寒気すらおぼえる。



「言葉」を破壊する地獄。閣議決定したそうです。「首相自ら辞書引かず 「そもそも」答弁で政府 」是非、こちらをご覧ください。「繰り返される失言の傲慢」武田砂鉄さんの論考です


どっちやねん(笑)辞書で調べたと言ったリ、調べていないと言ったリ、それを閣議決定って。もうアホの極みだ。こんな支離滅裂の、その時のご都合主義で物事を決めてしまう政権が「共謀罪は一般人は関係ない」と言っても、信じられる訳がない。