百田尚樹『純愛』裁判のお粗末




『殉愛』裁判の口頭弁論を傍聴し、レポートしていたジャーナリスト・角岡伸彦氏はこう述べている。

「裁判で『殉愛』の虚偽が明らかになっていったこと自体は、私自身、この問題をずっと取材していたので、別段驚きませんでした。裁判で明らかになった嘘は、争点に関係していることだけで、あの本の問題はもっといろいろあります。ただ、裁判を傍聴してびっくりしたのは、百田氏のジャーナリズム、取材に対する意識の低さですね。私がブログで指摘した『殉愛』のずさんな取材や百田氏の虚偽の主張というのは、答えに窮してポロリ漏らしてしまったというより、百田氏が自分から堂々と語ったケースが多かった。原告側弁護士から指摘されても『それがなんで悪いの』という感じで、悪びれるところがまったくない。しかも、これだけずさんな取材や虚偽がはっきりしているのに、“裏を取った”“これは間違いないという確信を持って書いた”と、自信満々に言い切ってしまう。本当に取材や裏取りの意味、事実とは何かということをわかっているのか。こんな人が平気で自分の本をノンフィクションと称し、政治や歴史問題について発言していることにあらためて恐ろしさを感じましたね」

頭の中で想像して作ったお話を「事実」のように思ってるわけだ。「妄想性何とか」じゃなかろうか?
ベストセラーだそうだが、怖いねえ。