慰安婦に関する産経新聞の妄言・妄説

 
さすがに、サンケイ記事である。 http://blogs.yahoo.co.jp/kurodakango/9819393.html
連続、妄言集ができあがりそうだ。
 
とりあえず、読んで見て
 
解説は後で
 


 
 
「日本が強制連行、殺害」断定の韓国慰安婦本図書館協会が推奨
 
日本による朝鮮半島統治時代の慰安婦について、日本が国家レベルで強制連行し、性奴隷にしたと断定する韓国人の著書の翻訳版を、文部科学省所管の社団法人「日本図書館協会」(東京)が、全国の図書館に推奨する選定図書に指定していたことが6日、分かった。慰安婦について「強制連行を示す資料はない」とする日本政府の見解に反する内容が一方的に書かれており、識者からは「公的機関が推奨する本ではない」との批判が出ている。
本は「20年間の水曜日」(東方出版)。著者は、毎週水曜日に元慰安婦女性らとソウル市内の日本大使館前でデモ活動を続けている韓国人市民活動家の尹ユンヒャン氏で、昨年8月に日本語訳版が出版された。
内容は、当時の慰安婦について「日本軍の性奴隷制度」の被害者とし、「拉致」「連行」といった表現を使って国家レベルの強制だったと断定。終戦直後には、日本軍が罪を隠いんぺいするため、多くの慰安婦を殺害したとの記述もあったが、根拠は元慰安婦女性の証言だけで、裏付ける資料的証拠は何も示されていない。
慰安婦をめぐっては、平成5年8月、河野洋平官房長官が官憲による慰安婦募集の強制性を認める「河野談話」を発表したが、その後、元慰安婦女性からの聞き取りだけを根拠に作成されたことが判明。政府は19年3月に「強制連行を示す資料はない」とする答弁書閣議決定。現在、文科省教科書検定でも軍や官憲による強制があったとする記述は認められていない。
ところが、日本図書館協会は昨年9月、選定図書に指定した。同協会は「韓国では反日的な意見もあるということを知ってもらうために選定した。誤解を招く部分もあるが、前例がないので選定図書を取り消すつもりはない」としている。
 
慰安婦問題に詳しい東京基督教大の西岡力教授は「元慰安婦女性の証言などには真実の裏付けがないことが日韓の研究者や日本政府の調査でほぼ判明しているが、それらを無視した非常に偏向的な内容で、公的機関が推奨するのは極めて不適切だ」と指摘した。
 


 
① 慰安婦について「強制連行を示す資料はない」とする日本政府の見解に反する内容が一方的に書かれており、」
 
とサンケイは書いているが、日本政府の見解は、「総じて強制性があった」とする河野談話である。
これは、歴代政府が、踏襲して来た談話であって、サンケイの好きな安倍普三元総理も、総理の時にいやいやながらも、踏襲している。
 
安倍普三元総理も、自分が総理の時に「河野談話を認め、これを踏襲する」と述べておきながら、今さら「この談話を取り消す」とは、どんな未練でしょうか?
 
② 「識者からは」
 
って誰?
 
③ 「根拠は元慰安婦女性の証言だけで、裏付ける資料的証拠は何も示されていない」
 
こうした元慰安婦達の証言自体が、一つの歴史的資料であり、証言なのである。もちろん、個々の証言に対して、資料批評はしなければならないが、さほど信憑性のない証言でも、証拠としての価値がまったく無いわけではない。
歴史の真実を知るための貴重な資料なのである。
 
 
④ 「政府は19年3月に「強制連行を示す資料はない」とする答弁書閣議決定
 
政府って「安倍政権」だけじゃなかったっけ?
 
しかも、この「強制連行を示す資料はない」という文言だけど、調査したのは、政府関係の一部資料だけでしょ。
 
だから正しくは、「現在まで発見された政府関係の資料には、強制連行を示す直接の証拠はなかった」
というのが正しい。
 
私は、「吉田清治の言うような官憲による暴力的な強制連行があった」とは、思っていないのだが、では官憲が直接に行ったのではない強制連行はあったと認識している。少なくとも、朝鮮半島において女衒(ぜげん)が、暴力的に拉致まがいのことをして、女性を中国の慰安所に売ったりした事があった事は、ほとんどの研究者が知っている。
 
これは、「業者がやった」は言い逃れにならない。
なぜなら、その業者を選定し、慰安所を造ることを公認したのは、「軍」であった。
軍が「強制的に連れて来い」と命令してはいないかも知れないが、当時の公娼制度下において、女衒が女性を集める手段は、「騙す」(これは詐欺である)「買う」(これは人身売買である)「かどわかす」(これは暴力的強制)などであり、一種の奴隷制度であった事は、すでに広く知られていたのである。   そのため日本の多くの自治体が「廃娼決議」をしているのである。 http://blogs.yahoo.co.jp/kurodakango/8987053.html 
 
「軍慰安所」を考案した岡村中将が、そのような事(女衒のやり方)を知らなかったとしても、それは「不作為の作為」であって、慰安所を軍が造る・・・とした瞬間から、女衒がそうやって女性を集める事は、(それを知らなくても)罪があるのである。また軍が直営した慰安所も見られる。 http://blogs.yahoo.co.jp/kurodakango/7619404.html
 
 
 
④ 「東京基督教大の西岡力教授は「元慰安婦女性の証言などには真実の裏付けがないことが日韓の研究者や日本政府の調査でほぼ判明しているが、それらを無視した非常に偏向的な内容で、公的機関が推奨するのは極めて不適切だ」と指摘した。」
 
 「 日韓の研究者」って誰ですか?
 
歴史学会においては、秦郁彦ぐらいしかいないはずである。秦氏の『戦場の性と慰安婦』は、400ページを超える力作だが、同じ歴史学者からは引用もされる事がない。見解があまりにも偏っており、真実の探求ではなく、政治的プロパガンダになっている。http://blogs.yahoo.co.jp/kurodakango/9845346.html