竹島問題に考える本当の日本の国益
日本の国益を考える時、「竹島は日本の領土だ」と主張する事が、国益につながるとは到底思えない・・・という事を以前から述べて来ました。
日本が国として繁栄するためには、政治体制が近い韓国、台湾などと強いつながりを持ち、アジアの問題を解決していく事が大切です。アジアの問題というのは、言うまでもなく北朝鮮の問題、中国の共産党一党独裁→民主化の問題、それから、アジア各国の貧困の問題です。そこで環太平洋・アジア経済圏を確立して行くために奮闘しなければならない。
日本が国として繁栄するためには、政治体制が近い韓国、台湾などと強いつながりを持ち、アジアの問題を解決していく事が大切です。アジアの問題というのは、言うまでもなく北朝鮮の問題、中国の共産党一党独裁→民主化の問題、それから、アジア各国の貧困の問題です。そこで環太平洋・アジア経済圏を確立して行くために奮闘しなければならない。
アジア各国に感謝されるようになって、初めて日本の繁栄もなされるようになるのだと思う。
そこで竹島問題についての見解を述べてみましょう。
〔外務省ホームページ〕
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/takeshima/
竹島は日本の固有領土とするこの外務省のホームページの見解は、つっこみどころ満載です。
韓国のホームページにも「固有領土」などという言葉が使われているのですが、「固有領土」なるものが存在するかどうかさえ、私には疑問ですが。
確かに韓国側の主張は、国益重視、自国中心の歴史観が色濃いものですが、国民的関心が高いので、研究者も多く、それなりに研究業績を積み上げている。国益を考慮して都合の悪い資料は隠したり、意図的に無視したりもしているのですが、それは日本側も同じです。
日本政府は1953年から10年間に渡って韓国政府に対して送った4回の口上書に書いた内容からそれほど変化していない。それはすでに時代遅れのものになっている観が否めない。
例えば、林子平による『三国接壌地図』(1785)では、日本領を緑色に、朝鮮領を黄色に塗り分けていますが、竹島と松島は黄色に着色してあり、「朝鮮ノ持也」と記されています。
こうした事は、外務省のホームページにはまったく反映されていない。
こんな事を書くと、ウヨクの主張に洗脳された人が、「じゃあなぜ、国際司法裁判所に提訴するのを受けないのか?裁判で決すればいい」と書き込んできたりしますが、それについてはすでに以前述べたように、実効支配している側が裁判をするメリットは、あまり無いからだと思います。
「日本に関係ない島である」という布告されていた!
さて、以下は最近の竹島関連の記事です。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130226-00000012-scn-kr
日本の歴史学者…日本政府は1877年に竹島を朝鮮領と認識=韓国
サーチナ 2013年2月26日(火)10時16分配信
日本の歴史学者・佐藤正人氏が、「日本政府は1877年、『竹島外一島之義本邦關係無之義』とする太政官指令を出し、鬱陵島と竹島(韓国名:独島)は日本の領土でないことを明示していた」と主張した。複数の韓国メディアが26日、これを報じた。
佐藤氏は中国・海南島に強制徴用された朝鮮人虐殺事件を研究する「海南島近現代史研究会」会長。
韓国メディアは、「日本、1877年に独島は日本の領土ではないと明示」「日本の歴史学者、日本政府の独島領有権主張を強く批判」などの見出しで伝えた。
佐藤氏は、「日本の独島再占領に反対する」と題した論文の中で、「独島問題は領有権の問題ではなく、植民地問題」と分析した。また、「日本政府が独島を『竹島』と称しながら、領有権を主張しているが、これは独島を再占領しようと策動する行為」と批判した。
佐藤氏は「1877年、日本政府の管理の指令に、独島が日本の領土でないことを明示していた」とし、日本政府は「1877年、『竹島(鬱陵島)外一島(独島)は本邦(日本)と関係ない』という太政官(太政官)指令を出し、鬱陵島と独島が日本の領土ではないと明示した」と述べた。
日本では、鬱陵島は江戸時代まで竹島と呼ばれていた。そのため、韓国では太政官指令の一文にある「竹島」は鬱陵島であり、「外一島」が現在の竹島と解釈。現在の竹島を、当時は朝鮮領と認めていた証拠としている。
その後、1905年の日露戦争中、日本は竹島を日本の領土に併合し、竹島と命名したと指摘。佐藤氏は竹島について、「韓国で日本が最初に植民地化した地域だった。日本政府が竹島を『日本政府の固有の領土』と主張することは、かつて日本が韓国を植民地化した事実を肯定するものだ」と説明した。
さらに、「日本が竹島を含む大韓帝国を植民地化していなければ、韓国は南北に分断されなかった。日本政府は韓国植民地化の歴史的責任を負おうとしていない」と重ねて批判した。
佐藤氏は3月1日、ソウルで開催する出版記念会で、これらの内容を発表する。その際に、同氏は竹島が韓国の領土であることを示す地図も同時に公開するという。
【解説】
「1877年、『竹島(鬱陵島)外一島(独島)は本邦(日本)と関係ない』という太政官(太政官)指令を出し、鬱陵島と独島が日本の領土ではないと明示した」と言う話ですが、これは以下のような話です。
1876年、武藤、斉藤という人達から、「開拓」の希望がなされ、それで外務省が調べてみよう・・・と言うことになったのです。それで担当者が調査するさいに内務省に質問しました。
島根県の記録では、1876年、10月16日のところに「・・・日本海にある竹島外一島がどこに属するか?と内務省に質問した」とあり、
この質問に対して、内務省から来た返事として
「本邦に関係ない島であるという指令を得た」と記しています。
内務省は、1977年3月太政官に伺いを立てて決済しており、その内容は
「竹島外一島の事は本邦に関係を持たないものと心得べき事」と書かれており、
これに岩倉具視右大臣、大隈重信、寺島宗則・・・などの参議により決済されている。
3月29日の太政官で決定し、4月9日に内務省から島根県に伝達されたのである。
以上がヤフーニュースの記事の意味です。
参考文献『島根県歴史・政治部』 『史的検証 竹島・独島』 内藤正中著
『竹島=独島問題入門ー日本外務省「竹島」批判』
『竹島=独島論争ー歴史資料から考える』