偽装した戦争  ベトナム戦争の韓国軍


最近になって、ベトナム政府が、どういう意図があるのかは知らないが、韓国や米国のマスコミに「韓国軍の虐殺と強姦」情報を流している。
おそらく政府間交渉を有利にするためだろうが、それを日本の右翼勢力が韓国攻撃のために利用し始めた。

そこで韓国軍について、がどのように書いているか?まず見ておこう。

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三野正洋『わかりやすいベトナム戦争』P158、159より

アジアにおける共産主義の勢力拡大に危機感をつのらせていた韓国は、アメリカから要請されると同時に大兵力を派遣している。その兵員数はなんと延べ37万名、最盛期には5万人を数え、戦闘力から言えばMAF軍の中でも突出したものとなった。
具体的には
歩兵師団2コ(猛虎、青龍)
海兵旅団1コ(青龍)
いづれも韓国軍の最強部隊である。
また同軍の特徴としては、空軍や機甲部隊に頼らず、歩兵の接近戦を主体に解放戦線軍に闘いを挑んだことである。
砲兵の数も決して多いとは言えず、もっぱら相手と同じ戦術で闘う。
さらにアメリカ軍と違って、あくまで敵を確認してから反撃するという手堅い闘いぶりであった。これにより韓国軍はNLFにとってもっとも恐ろしい相手となったのである。
1968年秋からアメリカ軍は、少しずつベトナムから撤退しはじめるが、韓国軍はその後もこの地に残って闘いつづけた。
このため同軍の戦死者は4407名(別な資料では5700名)負傷者は2万5千名に達している。
この数はアメリカ軍のそれのちょうど10パーセントにあたる。

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