尊皇攘夷



尊皇攘夷 そんのうじょうい】

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本朝は神国であり、天皇はその中心であるとする観念(中世を淵源とする)が領主間秩序の最上層に存在したこと、また、近世軍隊の武威を背景として、異国を日本よりも下位に規定する対外関係の枠組み(研究上、「日本型華夷意識」と呼ぶ)に規定された独善的な対外観の有り様も重要で、神国日本は外国に優越するとの尊大な国家意識は武威発揚の論理の基礎をなしており、そこに近世日本のエスノセントリズムの典型を認めることができる。
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(『歴史学事典』【第7巻 戦争と外交】p447)