上野千鶴子が証言する学生運動の中のフリーセックス



京大に進んで学生運動に突入した上野によればバリケードの中はフリーセックスの時代だったそうだ。



――闘争の中でも、女性差別を経験されたのですね。

 現場で自然と性別分業が出てくる。おむすびを握るのは女、逮捕者の救援で差し入れに行くのも女。戦争も闘争も、暴力化していくほどジェンダーの差は際立つ。ゲバ棒を握って革命兵士として男並みになろうとしても二流の男にしかなれないし、そうでなければ女の指定席に甘んじるしかない。近代におけるおなじみの女性のジレンマをしたたかに味わいました。

 そのころ、バリケードの中はフリーセックスの時代。同志だと思っていた男も、ただのオスだったという絶望感。彼らは、性的に活発な女子学生を利用しながら陰で「公衆便所」と呼んでいた。後になってそれが皇軍兵士が慰安婦を呼ぶ隠語だったと聞いたときはショックでした。
バリケードの中はフリーセックスの時代だった」という。この話は聞いたことがある。米国の「性革命」が日本に直撃し、その頃、学生運動家の多くが性的な放縦に抵抗がなくなり、同棲生活が流行した。こうして生まれたのが由美かおる主演の映画にもなった 『同棲時代』 であった。

ところで、性的に活発な女子学生とはどういう表現なのだろうか?「利用しながら」というのは要するに性交していたのだろうが、まるでその女子学生が被害者みたいことを書いている。
上野は、慰安所の被害とこの手の性的放縦な女性が同じ扱いを受けたように思うのだろうか?