公式記録の穴

例えば、100年後の子孫の一人が、我々の生きているこの時代の記録を調べてこう言ったとしよう。
 
「あの時代、つまり20世紀の後半と21世紀のはじめ頃の日本では、売春やギャンブルは法律で禁止されていたので、ほとんど存在していなかった。」
 
これに対してはもちろん反対意見が出るのだが、彼は言う。
 
「・・・いずれにしても、公式な警察の記録では、売春もギャンブルも無かったのである・・・」と
 
我々は知っている。法律の上では、売春は存在しない事になってはいるが、ソープランドは全国に10万件はあると言う。
また、法律の上ではギャンブル場は無いはずだが、全国にはおびただしい数のパチンコ屋とマージャン屋が存在しているのである。
 
つまりは、公式な文書に記載されている事と実情は大きく異なるのである。
 
なぜ?
それは多分、日本人の本音と建前なのだろう。
 
 
さて、戦前の韓国を調べる時に総督府の残した公式な記録だけを根拠にして、日本側の土地収奪は無かったと言い張る人達がいる。
 
当時の人々の証言を完全に無視して、数字だけでそんな論理を立てる。
 
韓国人は病的な嘘つきだから、信用できない・・・と言う。
 
こんな侮蔑的発言をして何とも思わないようだ。
 
さらに日本人の病的ウソには気付かないらしい。
 
日本人であろうと韓国人であろうと嘘つきはたくさんいるのである。
 
 
 
当時、朝鮮総督府は記録に気を配っていた。
 
なぜなら、三国干渉よろしく西欧各国が日本の不正を見逃すまい・・・と見張っていたからだ。だからおおがかりな不正の証拠は残さないようにしていたはずである。
総督府がやった土地調査で多くの土地が日本人にだまし取られたと当時を生きていた人達は書いている。
もちろん、現在の韓国の歴史教科書の「40パーセントが奪われた」はちょっとオーバーかも知れない。
実際のところ、正確な数字など分かるわけがない。
だがもし、日本人の地主が増えていたら、それはどう言う事なのだろう?
日本人の地主は増えていないのだろうか?
地主はみな韓国人なのか?
 
そしてたくさんの米を日本に輸出しているのだが、それで儲けたのは朝鮮の人達だったのだろうか?